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2018/03/21

アイバニーズAZ シリーズ国内販売開始、Prestige とPremium の違いまとめ


アイバニーズが新製品AZ シリーズの国内販売をはじめました。

ラインナップはPrestige が5モデル、Premium が4モデルの計9モデル。またTom Quayle とMartin Miller のシグネチャーモデルも発売予定です。

本記事では、プレスティージとプレミアムの共通点と異なる点をまとめてご紹介します。



まず共通点は以下の通り。

  • AZ 専用開発のダンカン製Hyperion ピックアップ(アルニコ5)
  • HH モデルで10種類、SSH モデルで9種類のサウンドを生み出すDyna-Mix スイッチングシステム & Alter スイッチ
  • ロック式かつポストの高さを調節できるマグナムロックHAP ペグ
  • Edge 用のアームにも対応するゴトー製ブリッジ
  • オイルフィニッシュの1ピースメイプルネック(オーバルC シェイプ)
  • 305mm(12インチ)の指板R
  • ジャンボサイズのステンレスフレット
  • サイドドットに蓄光素材ルミンレイを採用
  • ハイポジションの演奏性を高めるSuper All Access Neck Joint
  • 体にフィットするボディ背面とエルボーのコンター加工



続いて異なる点は:

  • ナット:プレステはオイル漬けの牛骨、プレミアムはグラフテックTUSQ XL
  • ネック材:プレステはエステックウッド*のメイプル、プレミアムはローステッドメイプル
  • ボディ材:プレステはアルダーまたはアルダー+メイプル、プレミアムはアメリカンバスウッド+メイプル or ボコテトップ
  • サドル:プレステは切削チタン、プレミアムは切削スチール
  • イナーシャブロック:プレステは切削スチール、プレミアムは亜鉛ダイキャスト
  • ケース:プレステはハードケース、プレミアムはソフトケース
  • 生産国:プレステは日本、プレミアムはインドネシア

*エステックウッド(S-Tech Wood)とは、窒素加熱処理を施した木材のこと。仙台で開発された技術で、耐久性や耐水性、形状安定性に優れます。アイバニーズいわくギターへの採用は世界初。



実勢価格はプレステが税込21万円前後から32万円前後、プレミアムは4モデルともに税込15万円前後です。

価格差は1.5倍から2倍ほど。この差を大きいと見るか小さいと見るかは人によって異なると思われますが、基本仕様はほぼ同じなので、プレミアムからはお買い得感が感じられます。

しかしこれは筆者の個人的な感想ですが、プレステとプレミアムの差は、カタログスペックよりも楽器自体の完成度にあると思います。

というのも筆者が過去に試したプレミアムは、いずれもピックアップなどのパーツにコストをかけつつ、製造コストを抑えることで、手頃な価格を実現しているという印象を受けました。

つまりカタログ上は魅力的ですが、実際に弾いてみると細かい部分に粗があり、全体的な質感も安っぽいものが多い印象があります。

それに対し筆者が過去に所有・試奏したプレステは、どれも手に持った瞬間に品質の高さを感じました。

もちろんこの感想はプレステとプレミアムを較べた場合の話であり、プレミアム単体で見れば、コストパフォーマンスの高い魅力的な楽器であることに間違いありません。

しかしコスパだけでは語れないのがギターであり、また楽器としての品質や完成度もカタログだけでは分かりません。

通販が当たり前の世の中ではありますが、AZ を検討している場合は、楽器店で実物を見て試奏されることをおすすめします。

ソース:Ibanez - AZ Series
参考: ルミンレイ公式サイト
エステックウッド公式サイト
Young Guitar - マーティン・ミラー&トム・クウェイル アイバニーズ“AZ”シリーズ インタビュー
サウンドハウス - Ibanez エレキギター一覧

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